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Twitterにおける情報共有行動分析と誤情報拡散抑制策の提案

藤 順一(2020年度修了)

誤情報の拡散が世界各地において問題となっている。その背景にはソーシャルメディアの普及が影響しており、人は情報の受信者であると同時に情報の発信者として行動する機会が増えてきていることが要因となっている。ソーシャルメディアにおける情報発信では、伝統的なジャーナリズムが重視してきた倫理的な側面が担保されないため、情報の受信者が情報の信頼性を判断する必要がある。ソーシャルメディアにおける情報共有や情報拡散、誤情報の拡散という問題については、すでにオンライン上のログ分析やユーザーへのアンケート調査や心理学実験などから分析が進められてきたが、ソーシャルメディア上での情報選択や閲覧行動、行動を取らない群にも着目した研究は不足している。

本研究においては、ソーシャルメディアプラットフォームの一つである Twitter における情報共有行動に着目し、Twitter 上での情報行動の特徴について分析するとともに、情報共有行動を取る群と取らない群とを比較分析することで、オンライン上での行動ログ分析だけでは観察することができない情報共有行動を明らかにした。Twitter 上で表示されるツイートのどの程度のものを読み、読んだツイートに対してどのような反応をしたかを記録するとともに、実験参加者による振り返り調査の結果から分析した。情報共有行動を取る場合には、ツイート内容への興味、関心から「いいね」やリツイートなどの情報共有行動を取る一方、行動を取らない群と比較して情報の信頼性や新奇性を重視しないことが明らかとなった。

その内容をふまえて、誤情報を拡散させないための抑制策について議論し、誤情報を拡散してしまう行動を変容させるためのプランを提案した。


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