サイエンスリテラシーとは
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ここでは、一般的な定義ではなく、研究室の考えるサイエンスリテラシーについて説明します。
科学的知見と経験や直感を区別する
科学的研究活動では、我々がこれまでの人生で培ってきた経験やそれに基づく直感が最大の敵となります。 例えば、ある学術論文を読んでいて、そこに5つの知見が報告されていたとします。 5つの知見には、みなさんの経験や直感と一致するものと一致しないものがあったとします。 この時、自分の経験や直感と一致しない知見を無視してはいけません。
学術論文が報告する内容と我々の経験や直感を分けて考える能力がサイエンスリテラシーです。
統計的傾向と例外を区別する
例えば「十分な睡眠をとる学生の成績は、取らない学生よりも良い傾向がある」といった知見に対して 「○○さんはショートスリーパーだが成績が良い」などの反例を持ち出して、有益な知見を拒否してはいけません。 科学的研究成果の多くは統計的傾向を基にしているため、常に例外が存在します。 しかし、例外があるからと言って得られた知見の価値がなくなるわけではありません。
統計的傾向と(一部の)例外を分けて考える能力がサイエンスリテラシーです。
二項対立思考からグラデーション思考へ
二項対立とは「正義と悪」や「勝ち組負け組」のようにものごとを2値の単純な分類でとらえる思考方法です。 上記の例外を持ち出す行動も、「有り無し」の2次元で結論をとらえてしまっていると言えます。 一方、世の中の多く現象は白から黒まで徐々に色が変化していくグラデーションのようなものです。 世の中がどのようなグラデーションで構築されているのかを明らかにするのがサイエンスの醍醐味とも言えます。
二項対立のような単純な構図ではなく、グラデーション思考を用いた説明をできる能力がサイエンスリテラシーです。
随時追加していきます
後日また来てください。